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改訂版・ころころ帖

節目。

今年も無事、本日をもってまた一つ歳をとりました。
この黒い衣装は、心友からのプレゼント。忙しい中、なんと手作りしてくれました。
私の制作の時に着る作業着だそうです。
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後ろは刺繍のポイント入り!
節目。_b0244593_116214.jpg


とっても嬉しいです。ちょうど、こんな作業着着て制作してる画家さん見て、いいなぁ。。。と思ってた矢先だったので、なおさら。
サタロウ、ありがとう〜っっ 
これ着て、精進したいと思います。

さて、今朝はオットは自宅で個展に向けて制作。で、朝からコンビニに走り地元紙を買って来て何やら深刻顔。
今日は県内でもとてもポピュラーな公募展の受賞者が紙面にて発表されたんですね。
どうやらそれをチェックしてたみたい。
かつて、本人もよく出品してた公募展で自分の生徒さんもこれに出品してたらしく、その結果が気になってた模様。
私も、学生の頃は何度か出品した事があります。
なんの迷いもなく、なんの刷り込みでそうなったのか(笑)、宮崎県民で絵を描いてる者はこの公募展に出さなければならない。。。というような変な思い込みがあって、真面目に何年か連続して出してました。
出したら出したで、もちろん発表が気になって うちでは当時発表される新聞をとってなかったので、わざわざ祖母の家まで新聞配達がくる前には出向き、まだかまだかと待ち構えては一喜一憂してた青い思い出が。
きっと、他の出品者の方にもそういう人はいるんじゃないかと思いますヨ。(笑)

うちのオットは、この県内の公募展の絵画部門で3回特選をとって、最年少で無鑑査になりましたが
その3回目の特選をとった時の事が物忘れの激しい私には珍しく記憶に残ってます。
明け方前に、寝てたら当時つきあってたオットから電話がきて、泣きかぶった声で「もしもし。。」
とか言うので、あー、こりゃダメだったかと思い、「残念やったね。。」と言ったか言わなかったか覚えてないけど「と、と、とってた!」というまさかの結果を聞いて「えーーーーーっっ!!マジで!?」と大ウケした記憶が。。。本人はとる!と豪語してたけどまさかホントに「とる」とは半信半疑だったので(←ごめん、オット)非常にたまげました。
それだけ、無鑑査になるというのは偉業なわけです。
だからと言って、私は賞レースは嫌いだし、特定の審査員の個人的な物差しで作品を判断されるというのがたまらなく癪にさわるので(笑)、公募展はよっぽど仕事に繋がりそうな物以外は手を出さないようにしています。
ただ、オットについて アンタ、すげーわっ!と思うのは、「無鑑査」という言葉にあぐらをかかない、むしろそんな制度なくなってしまえばいいのにと 自分も一応栄光にさらされてるのに言い切ってしまうところ。

この狭い宮崎でこのへんな。。(と言ったら差し障りがあるかもですが)称号をもらったが為にそこで満足して次進むべき道を見失ってる人は、実は結構いるんじゃないかなと思います。
せっかく素晴らしい才能を持ってるのに、狭い世界の中でてっぺんまで上り詰めたが為に新たに挑戦する事が億劫になったり、いつまでも過去の栄光にとらわれてたり、物を生み出すという純粋な気持ちを忘れて、ただ名誉欲で作品を作り出したり。
なので、私 ぶっちゃけ この公募展が好きではないのです。
それでもって、この公募展に出す人の動機がとても気になります。
一体、なんの為にそれに手塩をかけた作品を出品するのか。
純粋に何かに挑戦しようと思って出すのか?
自分の実力を試す為なのか?
誰かに認めて欲しいのか?
賞をとってすごいね!と言われたいのか?
賞をとって博を付けたいのか?
さて、どうでしょうか?
ちなみに、オットが特選を目指した動機は 師匠の元から独り立ちして自分の力を試すのに、独立する条件が「無鑑査」だったからです。「無鑑査」でやっと画家としてのスタートが切れると思っていたのでしょう。だから、オットにとってこの称号は終わりではなく始まりなのです。
もしこれが、そこに満足して鼻にかけるような人間だったら、わたしゃ一緒には暮らさないでしょうねぇ。
結果が全てと言う人も中にはいますが、私は結果以上に動機ってすごく大切だと思います。

公募展に出す出さないはその人の自由です。
入選する、落選する。。。これは私も経験あるからやはり出したからには入選しないと悔しいもんです。だって、必死で作り上げるんですもん。
でも、落ちたからと言って 落胆しすぎるのもどうかと思います。
その審査員にどれだけ観る目があるかなんて正直、誰にもよくわかんないと思います。
審査員の選ぶ作品の傾向に合わせて制作をして出品をする人もいますが、そういうのはホント鼻持ちなりませんね。何がしたいのか理解に苦しみます。

公募展も歴史が長くなると、最初は純粋に新しい才能を発掘しようと始まったものでも 次第にしがらみも出てきてへんな方向へ向かってもおかしくないと思います。
でも、本来芸術とは何かを競うものではない。むしろ、人間にとっての生き甲斐だったり、世の中に華を添えたり提示したりするものだと思うし、いつの世でもそうあって欲しいと思うのでした。

あれあれあれ、1コ歳をとったからか、今日はオヤジの小言のような内容になってしまいましたにゃー。
私も、自分に甘えてないでやらなければ!!



by corocorocho | 2012-09-18 11:05

イラストレーター児玉美音子のブログです。日々のあれやこれやをころころと綴ります。。。以前のブログはこちらをどうぞ⇒『ころころ帖』http://cocoroz.blog.ocn.ne.jp/
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